めくるめくゲームブックの世界へようこそ!

めくるめくゲームブックの世界へようこそ!

 ゲームブックの中でも最も有名な作品をあげろと言われたら、真っ先に名前が挙がるのがこのソーサリー(Sorcery!)シリーズです。これは、スティーブ・ジャクソンによって作られたゲームブックで四部作になっています。元々は、ファイティングファンタジーシリーズの一部として作られたこの作品ですが『火吹山の魔法使い』などといった一連の人気シリーズ作品からは独立して出版されています。合計で、2000以上ものパラグラフを誇り、これはFFの簡潔なシステムを引き継いで、48種の魔法の呪文を操る事ができるという画期的な作品でした。

 日本では、東京創元社から発売されていた、ゲームブック参入の第一作となる作品で、iOS版の「The Shamutanti Hills」がリリースされるなど、今でも根強い人気を誇る作品になっています。特に、読者が洗濯したパラグラフが一つの物語のようにつながって表示されるというインタラクティブ要素はある意味、電子化することでしか成し遂げることが出来ないものだったといえるのかもしれません。

あらすじ

 『ファイティングファンタジーシリーズ』の背景世界「タイタン」の一部で、「旧世界」大陸の暗黒地帯カクハバードが舞台になっています。

 持つ者にとって強大な統治力を与えるという秘宝「王たちの冠(諸王の冠)」がマンパン砦の大魔王(大魔法使い)によってアナランド王国から盗まれ、長らく無法地帯であったカクハバードが大魔王によって統一されれば、すぐさま周辺諸国へ侵攻してくるであろうことから、プレイヤーの分身である「あなた」は、危機なカクハバードを抜け単身マンパン砦へ乗り込み、冠を取り戻す使命を受け旅立つことになります。

 その課程で様々な試練を乗り越え、時に魔法を使い、時に知恵を絞り、苦難をはねのけて進んでいくことになるのです。

ジョブは戦士と魔法使いから選べる

 プレイヤーはゲームを始める前に、戦士と魔法使いのどちらかを選ぶことができるようになっています。冒険中(文中)では、おのおののクラスにより、進める選択肢が変わってきます。

戦士

 技術ポイント=サイコロ1個の出目+6と設定されています。初心者向けと位置づけられていて、魔法は使えないため、戦闘のルールさえ覚えればすぐにゲームを始められます。単純な反面できる事は少ないです。必要な道具を持っていないと(魔法使いなら切り抜けられる場面でも)あっさり死ぬことも多く、最後まで進むのは魔法使いに比べ困難です。

魔法使い

 技術ポイント=サイコロ1個の出目+4と設定されています。上級者向けと位置づけられていて、肉弾戦では戦士に劣る代わりに魔法の呪文を使えます。呪文とその効果をプレイヤー自身が記憶し、困難を適当な呪文で切り抜けるところに、ソーサリーのゲームとしての本質があると言えます。

 魔法使いを選択したプレイヤーはゲームを開始する前に、各書の巻末にある「魔法の呪文の書」を熟読し暗記しなければなりません。「呪文が怪物や悪人の手に渡るのを防ぐため」という設定に基づき、ゲーム開始より後は呪文の書を二度と見てはならずメモを取ることも許されないルールになっています。つまり、文中で困難にぶつかったとき、選択肢としてその時使える魔法(アルファベット表記の記号)が一覧で表示されるが、その時点で魔法を忘れてしまっていれば適当な行動を取ることができないというわけです。なお、冒険の中途で闇ルートで売られている場面に出くわすことがあって、その時だけ詳細を確認することが出来る。